宣言しておいてなんですが、すでにへこたれそうです(苦笑)
文字に起こしてみると理解が曖昧だったと良く分かります。
あくまでも参考程度に読んでください。よろしくお願いします。
まず、日本での年間被曝限度は以下のように設定されています。
一年間における日本の被曝限度量
○一般人:1000μSv(1mSv) ○放射線従事者:50000μSv(50mSv)、5年間で100mSv以下。
また、私達は原発事故前から常に自然から被曝しています。
それを自然被曝といい、それには世界平均があります。
一年間における世界平均の自然被曝量
○2400μSv(2.4mSv)つまり、日本の設定している被曝限度量は、
世界で自然に被曝している平均値より下回っていることになります。
これをもとにちょっと算数してみます。
一日で浴びる被曝限度量(被曝量÷365日)と、
一時間で浴びる被曝限度量(一日の被曝量÷24時間)を出してみます。
<日本基準>
○一般人:
2.74μSv/1日
0.114μSv/1時間○放射線従事者:
136.99μSv/1日
5.708μSv/1時間
<世界平均>
○6.575μSv/1日
0.274μSv/1時間ああ、簡単な算数なのに数字が並ぶだけで難しそうな雰囲気に(笑)
文章として表現してみると分かりやすいでしょうか。
「常に0.114μSvを1時間で浴び続ける状況で、
365日過ごし続けると日本基準の被曝限度量になる」
世界平均値でいうと、
「常に0.274μSvを1時間で浴び続ける状況で、
365日過ごし続けると世界平均の被曝限度量になる」
ここで、
文部科学省のサイトに最新の放射線のモニタリング値を見てみてください。
皆さんの住んでいる地域はどのぐらいの放射線測定値になっているでしょうか。
「な~んだ!0.1μSv程度じゃん。全然大丈夫。」
「世界平均なんて、雲の上みたいな数値だ。日本の基準て厳しいんだね。」
実際に数値を見て、自分で調べると納得できるし、安心できますよね。
確かに、ただちに健康に影響はない。
政府がそう言うのも、なるほどと思います。
けれど、それに異を唱える人達がたくさんいます。
なぜならこんなシンプルな数値だけで放射線被害は語れないからです。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、
上記の365日過ごすと~という話の中には、食事のことが含まれていません。
つまり大気中の放射能だけを考慮した限度量なのですね。
水道水・農作物・魚介類が汚染され、それらを食べることは想定されていない。
しかもそれらは体内被曝を起こしますから、空気を吸うよりも何倍も悪影響があるはずです。
ネットで政府が声高に非難されるのは、
複合的な被曝を考慮した知見を政府やマスコミが示してくれないせいでしょう。
大気・水・農作物・魚介類が汚染された場合での危険性を国民は知りたい。
しかし、残念ながらそれは誰も分からないのです。
吸う空気、食べる物・量は一人一人違うのですから、はっきりとした数値で示せない。
だからこそ、「ほうれん草が○○ベクレルで1キロ食べるなんてありえないから~」とか、
「水道水が○○ベクレル下回ったから、もう飲んでも大丈夫ですよ」とか、
汚染物の一面しか見ない、不毛な説明を政府もマスコミも繰り返すしかないのですね。
またそういった数値の平均を知ろうにも、データがないのです。
チェルノブイリ事故や広島・長崎での原爆の調査結果から色々なことが分かってきたけれど、
全てが全て解明されたわけじゃない。まだまだ仮説や憶測が飛び交う時代であるわけです。
政府は公式の調査結果をもとに判断し、避難や注意を発表します。
その判断材料になる公式データがあまりにも少なすぎる。
国民を大移動させるには不十分なのです。
だから政府も迅速な対応ができないのだと思います。
政府もマスコミも、一生懸命です。
ネット上でも放射能汚染の真実を突き止めたいと一生懸命。
地震で被災した人も、家に帰りたいと叫ぶ人も、
原発現場で命を懸けて作業する人も、みんなみんな一生懸命です。
どうか、怒りや憎しみを他者に向けることなく、
どちらの状況も理解できる人であってください。
私の記事が、少しでもその助力になることを願っております。